【画像あり】歯ぐきに膿とできもの。歯を食べる[外部吸収]を根管治療と歯周病手術で治した難症例
2025/07/27
今回は、歯が食べられる病気、【外部吸収】によって歯の神経が死んでしまい、歯ぐきに膿とできものが出来てしまった歯を、精密な根管治療と外科手術を行い治した症例について説明します。
目次
突然歯ぐきに膿のできものができ、抜かないといけないと言われた
歯が食べられている
患者様は、ある日突然右上の前歯の歯ぐきにできものが出来て膿が出ていることに気づきました。
痛みは全く無く近くの歯科医院に行ったところ、「レントゲンでは何も写っていないが、できものが大きいため割れていると思う」と言われ、抜いた方が良いと言われたそうです。
痛みも無く抜くのはどうしても納得がいかなかったため、何とかならないかと当院を受診されました。
レントゲンを撮影した所、通常のレントゲンには何も写っておらず、原因が分かりませんでした。歯がひび割れした直後はレントゲンに写らないことがあるため、割れているだろうと前医は判断したのかもしれません。
より詳しく検査するため、CTを撮影しました。すると、歯の根っこと骨に穴が開いていることが判明しました。
虫に食べられたように穴が開いている状態を、外部吸収と呼びます。
歯が食べられる病気、外部吸収と内部吸収とは
歯がどこから吸収され始めているかで診断
歯が虫に食べられたように吸収する病気を、外部吸収・内部吸収と呼びます。2つの見分け方としては、名前の通り歯の外側から歯が吸収されていると外部吸収、歯の内側から歯が吸収されていると内部吸収になります。
原因は不明のことも多いですが、こけて歯をぶつけたなどの外傷や矯正治療によって歯に力がかかった時や、不完全な根管治療(神経の取り残し等)がされている場合に起こることがわかっています。
内部吸収は歯の神経の細胞が歯を食べてしまうため、治療法は歯の神経を取ることです。
外部吸収は歯の外の炎症が歯を食べているため、治療法は歯の外側からの外科手術になります。手術が出来ないような場所の吸収であれば、経過観察になります。
今回の患者様は外部吸収になるのですが、その吸収(炎症)が歯の神経まで達してしまい、検査の結果歯の神経が死んでいることがわかりました。
その場合は、死んだ歯の神経を取る根管治療と、外科手術の両方が必要になります。患者様に説明した所、歯を残したいから治療してほしいと希望されたため、治療を行うことにしました。
根管治療と外科(歯周病)手術を行う
実際の治療
できものができた原因は神経が死んでしまったことなので、先に神経を取る根管治療を行います。根の中を顕微鏡で見ると、やはり神経は死んでおり、大量の汚れ(神経の死骸など)と膿がたまっていました。
それらを取り除き、根の中をきれいにして薬(MTAセメント)をつめました。
根管治療を行っただけでも、できものは小さくなりました。しかし、始めに起きた外部吸収の炎症のため、完全には治っていません。やはり外科手術が必要でした。
次に、歯ぐきの手術を行います。歯ぐきを切って開くと、CTの通り外部吸収で歯の根っこに穴が開いていました。そこに歯を食べる原因となる炎症性の組織がつまっていました。
これを取り除かないと吸収は止まりません。きれいに取り除きました。根管治療でつめた薬が確認できました。
つめる薬に関しては絶対的に確立したものはないのですが、数々のエビデンス(論文)で現在最も良いとされているMTAセメントをつめました。これにより、炎症の再発を防ぎます。
術後2週間後、できものは完全に無くなり、膿も出なくなりました。
現在も定期的に経過観察を行い、術後3年でも外部吸収の再発は見られません。CTを見ると溶けて失った骨の再発も見られます。
MTAセメントの良い所は、生体(からだ)とのなじみが良いことです。体の細胞が受け入れてくれて、失った歯と骨の細胞が集まってくるのです。その結果、骨が再生したのだと思われます。
患者様は現在も全く違和感なく過ごせているとのことです。本当に良かったです。
歯ぐきの膿・できものの治療は専門的な歯科医院で
精密な検査と治療が必要
歯ぐきの膿やできものの原因は、根の病気や歯周病が多いです。
しかし、今回のように外部吸収が原因であれば、根管治療や歯周病の治療だけでは治りません。また、他にも歯が割れている、口内炎、全身からのものなど考えられる原因があるため、それらを区別し本当の原因を特定するには専門的な検査を行う必要があります。
また、治療を行うにも専門的な知識と技術を持った歯科医院でないと治りません。歯医者選びは慎重に行うことをお勧めいたします。
このような治療をご希望される方、お悩みの方はぜひ、みつおデンタルクリニックへご相談ください。
長くなりましたが、ご拝読いただきありがとうございました。
みつおデンタルクリニック 院長
精密な検査と治療で歯を守る会 代表 高津光雄
健康な歯をできる限り削らない「ハーミノス虫歯治療法®【特許庁・商標登録】」を考案
オンライン相談等、SNSで医院の情報を配信中
【今回の治療について】
年齢:30代 男性
治療期間:3ヶ月(経過観察期間を含まない)
治療回数:4回
治療費:合計150,000円(税込)
精密根管治療 100,000円
外部吸収の外科手術50,000円
【精密根管治療のメリット】
・歯を抜かずに残せる可能性が高くなる。
・歯が長持ちしやすくなる。
【外科手術のメリット】
・骨が再生し、歯を抜かずに残せる可能性が高くなる。
・歯が長持ちしやすくなる。
【精密根管治療のリスク・デメリット】
・外科処置が必要となる場合がある。
・骨が再生するには時間がかかる。
・治療途中に歯が割れたり、保存が不可能と判断した場合は抜歯になることもある。
【外科手術のリスク・デメリット】
・骨が再生しなければ、抜歯になることもある。
・状況によっては再度の外科処置が必要となる場合がある。
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みつおデンタルクリニック
〒530-0036
住所:大阪府大阪市北区与力町4-15 ダイナスティ与力101
電話番号 :06-6948-6232
拠点の天満で歯周病治療を実施
高技術な根管治療を天満で実施
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