疲れた時に歯が痛む原因は?複雑な神経の取り残しを根管治療した症例
2026/02/22
「疲れた時だけ奥歯が痛む」その違和感は偶然ではありません
「仕事が忙しくなると右上の奥歯がズキズキする」
「寝不足が続くと同じ歯がうずく」
「普段は気にならないのに、体調が落ちると痛くなる」
このような症状で、みつおデンタルクリニックを受診される方は少なくありません。痛みが常に続くわけではないため、「体が疲れているだけだろう」「少し休めば治る」と考えてしまう方も多いです。
しかし、疲れた時にだけ出る歯の痛みには、歯の内部で続いている炎症が関係していることがあります。
疲労やストレスが強くなると、体の免疫機能は一時的に低下します。さらに、無意識の食いしばりや歯ぎしりが強くなることがあります。こうした変化が重なると、すでに炎症を抱えている歯の根の先に負担がかかり、痛みが出やすくなります。
痛みが「出たり引いたり」するため、「もう治った」と感じてしまうこともありますが、内部の炎症が消えているとは限りません。
検査で見つかった根の先の大きな病変
今回の症例は右上奥歯でした。レントゲン撮影を行うと、根の先に大きな黒い影が確認されました。これは根の先で炎症が続き、周囲の骨が吸収されている状態を示しています。鼻の領域である上顎洞にも炎症が波及しそうで、じきに蓄膿などの症状も出るかもしれません。
患者さんは過去に神経を取る治療を受けていました。神経を除去した歯は痛みを感じないと思われがちですが、実際には内部に感染源が残っている場合、根の先で炎症が持続することがあります。
炎症が慢性的に存在していると、普段は違和感が軽くても、体調が悪い時や疲労が強い時に痛みが強くなります。今回のケースも、まさにそのような経過でした。
奥歯の神経は一本ではなく、複雑に枝分かれしています
歯の神経は単純な一本の管ではありません。特に奥歯では、細い通り道が枝分かれしていることが多くあります。
今回の歯は、その枝分かれが非常に複雑でした。通常の形とは異なり、1つの神経が途中で2つに分かれていました。このような形態では、治療時に見落としが起こりやすくなります。事前のCTで予測していたからこそ発見ができます。顕微鏡(マイクロスコープ)とCTの無い根管治療が失敗する確率の高い理由です。
枝分かれした部分に神経や感染組織がわずかに残っているだけでも、そこが細菌の温床となり、炎症が持続します。その結果、根の先で骨の吸収が進行します。
取り残しがある場合、症状ははっきり出ることもあれば、今回のように「疲れた時だけ痛む」という形で現れることもあります。
再根管治療で感染源を丁寧に除去
みつおデンタルクリニックでは、再根管治療を行いました。まず、以前に入っていた材料を慎重に取り除きました。古い材料には感染源の細菌があるため、この工程は重要です。
その後、枝分かれした神経の通り道を確認し、感染の原因となっている組織を一つずつ除去しました。複雑な形態では、時間をかけて慎重に進める必要があります。見えている部分だけでなく、見えにくい分岐部まで確認することが大切です。
内部を十分に清掃した後、根の中を封鎖しました。本症例ではMTAセメントを使用しました。MTAは根の先を閉じる目的で用いられる材料の一つで、症例に応じて選択します。
治療後、患者さんが感じていた疲労時の痛みは徐々に落ち着いていきました。
1年後に確認できた骨の回復(再生)
治療が終わったからといって、それで終わりではありません。内部がどのように回復しているかを確認することが重要です。
治療から1年後にレントゲンで経過を確認したところ、以前は大きく写っていた病巣(骨の吸収像)が縮小し、周囲の骨の回復(再生)が確認できました。1年での回復とても早いです。患者様はとても喜ばれました。
骨には回復する力があります。ただし、その前提は炎症の原因が取り除かれていることです。原因が残っている場合、回復は起こりにくいです。
骨を回復するのは患者様の免疫力です。根管治療はあくまでもそのお手伝いです。今回の症例では、感染源を適切に除去できたことで、体の免疫・治癒反応が働き、良好な経過が得られました。
痛みが出たり引いたりする歯は注意が必要です
疲れた時にだけ痛む歯は、「大きな問題ではない」と思われがちです。しかし、慢性的な炎症が隠れている可能性があります。
・疲労時に同じ歯が痛む
・噛むと違和感がある
・歯ぐきが時々うずく
・以前神経を取った歯が気になる
こうした症状がある場合は、一度検査を受けることをおすすめします。
早い段階で原因を把握することが、歯を残すことにつながります。
疲れた時の歯の痛みを放置しないでください
「今は痛くないから大丈夫」
「忙しいから落ち着いたら行こう」
この判断が、結果的に治療を難しくすることもあります。骨の吸収が進行すると、歯を残すことが難しくなる場合もあります。
みつおデンタルクリニックでは、症状と画像診断をもとに原因を整理し、歯を残すために何ができるかを一緒に考えていきます。
小さな違和感を見逃さないことが、将来の大きなトラブルを防ぐことにつながります。
FAQ
Q1. 疲れた時に歯が痛むのはなぜですか?
疲労やストレスで体の抵抗力が低下すると、根の先に炎症がある歯で痛みが出やすくなります。食いしばりが強くなることも影響します。
Q2. 神経を取った歯でも痛みは出ますか?
はい。神経の取り残しや根の先の感染がある場合は、神経を除去していても痛みや違和感が出ることがあります。
Q3. 骨が溶けていると言われたら戻らないのでしょうか?
原因が取り除かれた場合、時間の経過とともに骨の回復が確認できることがあります。ただし、回復の程度や期間には個人差があります。
Q4. 疲れた時だけ痛む場合も受診が必要ですか?
症状が繰り返される場合は、原因を確認することが重要です。早期に検査を受けることで、歯を残せる可能性が高まることがあります。
Q5. 痛みが消えたら通院しなくてもいいですか?
痛みが落ち着いても、内部の炎症が完全に改善しているとは限りません。経過観察を行い、画像で確認することが大切です。
【今回の治療について】
年齢:40代 女性
治療期間:3週間(経過観察期間を含まない)
治療回数:3回
治療費: 精密根管治療費 100,000円(税込)
【精密根管治療のメリット】
・歯を抜かずに残せる可能性が高くなる。
・歯が長持ちしやすくなる。
【精密根管治療のリスク・デメリット】
・外科処置が必要となる場合がある。
・骨が再生するには時間がかかる。
・治療途中に歯が割れたり、保存が不可能と判断した場合は抜歯になることもある。
みつおデンタルクリニック 院長
精密な検査と治療で歯を守る会 代表 高津光雄
健康な歯をできる限り削らない「ハーミノス虫歯治療法®【特許庁・商標登録】」を考案
トロント大学 根管治療プログラム 卒業
世界基準の精密根管治療を行い、根管治療の名医として「名医のチョイス」に掲載
大阪・梅田・天満の患者様に選ばれる精密な根管治療と虫歯治療を提供できるよう日々研鑽
│トロント大学 根管治療プログラム 卒業│
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みつおデンタルクリニック
〒530-0036
住所:大阪府大阪市北区与力町4-15 ダイナスティ与力101
電話番号 :06-6948-6232
高技術な根管治療を天満で実施
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