みつおデンタルクリニック

海外で「抜歯」を勧められた歯。原因は非常にまれな神経の取り残しでした

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海外で「抜歯」を勧められた歯。原因は非常にまれな神経の取り残しでした

海外で「抜歯」を勧められた歯。原因は非常にまれな神経の取り残しでした

2026/07/12

先日、みつおデンタルクリニックにいらっしゃった患者様は、現在は日本にお住まいですが、1年ほど前に海外に滞在していた際、現地の根管治療の専門医で再根管治療を受けられたそうです。しかし痛みがおさまらず、「これ以上治療しても治らないので抜いた方がよい」と言われ、治療が中断されたとのことでした。

根管治療とは、虫歯などで細菌に感染してしまった歯の内部(神経が通っていた管)を清掃し、薬剤で満たす治療です。一度根管治療をした歯であっても、中に細菌が残っていたり、フタが外れて再び細菌が入り込んでしまったりすると、再度治療が必要になることがあります。これを再根管治療と呼びます。

今回は、抜歯を勧められたこの歯がどのような状態だったのか、そしてどのように痛みの原因を見つけて対応していったのかをご紹介します。

対象の歯は右下6番の大臼歯です。奥歯の中でも噛む力が大きくかかる歯で、根の治療がうまくいかないと、痛みや腫れが続きやすい部位でもあります。また、根が複数に分かれていることが多く、根管治療そのものが難しい歯としても知られています。

目次

    初診時の状態

    実際にお口の中を確認すると、仮のフタが外れており、虫歯も見つかりました。フタが外れた状態が続くと、だ液や細菌が根の中に入り込みやすくなります。今回もまさにその状態で、根の中まで細菌が入り放題になっていました。歯根が割れている可能性(破折)も含めて、慎重に確認を進める必要がありました。

    まず虫歯の部分を取り除き、根管治療をするための土台となる外壁を作りました。ここから根の中の治療を始めていきます。

    CTによる精密検査

    歯科用CTで確認したところ、根の先に大きな病気ができており、骨が溶けているのが分かりました。特に根の病気が上部までおよんでいる部分は、ひび割れや穴が開いている可能性も考えられました。もし歯根にひびが入っていたら、周囲の骨まで炎症が広がりやすく、残念ながら歯を残すことは難しくなります。海外の歯科医が抜歯を勧めた理由も、こうした画像から判断された可能性が考えられます。

    CT画像からは、2本あるうちの奥の根の神経の管が2本あるように見えるのですが、1本しか治療されていない可能性も疑われました。基本的には1本であることが多い為、見落とされたのかもしれません。

    歯の立体的な画像(3D画像)でも、病気の影響で顎の骨が溶けて穴が開いている様子がはっきりと確認できました。骨が溶けるほどの病気が長く続いていたことがうかがえます。

    治療開始

    根の中を詳しく確認すると、手前側の根には2つの根の間に溝があり、ここにも細菌が入り込んでいる様子が見られました。根の形は人によって異なり、特に大臼歯は根の数や神経の管の数が複雑になりやすい歯です。

    奥側の根にも、CTでの予想通り神経の管が2つ存在していることが分かりました。

    マイクロスコープ(顕微鏡)で拡大した視野で確認したところ、幸いにもひび割れや穴は見つかりませんでした。そこでCTを撮影しました。すると「側枝(そくし)」と呼ばれる神経の枝分かれが見られました。これは主要な神経の管から枝分かれして伸びる非常に細い管で、通常の治療では無い非常にまれなものです。ここにも細菌が存在する為、除去する必要がありました。

    側枝には器具が直接届く場合もありますが、今回は届くことができない場所だったため、ピエゾフローを用いた強力な超音波洗浄を行い細菌の除去を行いました。

    1回目の治療を終えると、痛みは比較的早くおさまりました。原因となっていた側枝と神経の取り残しをきちんと処置できたことが、症状の改善につながったと考えられます。

     

    細かな汚れ等の洗浄を行い、根の中が綺麗になったことを確認できたため、MTAセメントを用いた薬を根の中に詰め根管治療を完了しました。

    治療直後には、根の先まで薬剤(MTAセメント)がしっかり入っていることが確認できました。MTAセメントは、封鎖性に優れ、周囲の組織となじみやすい性質を持つ薬剤で、根の先端まで隙間なく満たすために使用しました。

    別の角度から見ると、先ほどの側枝の部分にもMTAセメントが行き渡っていることが分かります。

    治療後の経過

    治療から1年後に撮影したCTでは、あれほど溶けていた骨が再生している様子が確認できました。3D画像で比較しても、穴があった部分が埋まっている様子がよく分かります。骨は、感染源が取り除かれ、清潔な環境が保たれることで、時間をかけて少しずつ再生していきます。

    そして治療から4年が経過した現在も、この歯は健康な状態を維持しています。

    なお、今回のように海外滞在中に治療を受け、帰国後にみつおデンタルクリニックへいらっしゃる患者様も少なくありません。使用する薬剤や治療の考え方は国や医院によって多少異なりますが、細菌をできる限り取り除き、根の中を密閉するという根管治療の基本的な目的は共通しています。今回は精密な検査によって見逃されていた部分を見つけられたことが、良い結果につながったと言えます。

    まとめ

    根管治療は、根の形や神経の枝分かれなど、見た目だけでは分かりにくい部分まで確認しながら進める必要がある治療です。今回のケースのように、他院で「抜くしかない」と言われた歯であっても、原因をひとつずつ丁寧に確認していくことで、歯を残せる可能性が見えてくることもあります。

    歯は一度失うと元には戻りません。抜歯という判断の前に、CTなどによる精密な検査を受け、原因をきちんと把握したうえで、治療の選択肢を検討することが大切だと考えています。もちろん、状態によっては抜歯が適切な場合もありますが、可能な限り歯を残す方法を一緒に考えていきたいと思っています。

    歯の痛みや根の治療でお悩みの方は、一度みつおデンタルクリニックにご相談ください。

    みつおデンタルクリニック 院長

    精密な検査と治療で歯を守る会 代表 高津光雄

    健康な歯をできる限り削らない「ハーミノス虫歯治療法®【特許庁・商標登録】」を考案

    トロント大学 根管治療プログラム 卒業 世界基準の精密根管治療を行い、根管治療の名医として「名医のチョイス」に掲載

    大阪・梅田・天満の患者様に選ばれる精密な根管治療と虫歯治療を提供できるよう日々研鑽

    【今回の治療について】

    年齢:20代 女性

    治療部位:右下第一大臼歯

    治療期間:2週間(経過観察期間を含まない)

    治療回数:2回

    治療費: 精密根管治療費 120,000円(税込)

    ※かぶせ物の費用は含まれていません。

     【精密根管治療のメリット】
    ・歯を抜かずに残せる可能性が高くなる。
    ・歯が長持ちしやすくなる。

    【精密根管治療のリスク・デメリット】
    ・外科処置が必要となる場合がある。
    ・骨が再生するには時間がかかる。
    ・治療途中に歯が割れたり、保存が不可能と判断した場合は抜歯になることもある。

    トロント大学 根管治療プログラム 卒業

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    みつおデンタルクリニック
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    住所:大阪府大阪市北区与力町4-15 ダイナスティ与力101
    電話番号 :06-6948-6232


    高技術な根管治療を天満で実施

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