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かぶせ物が虫歯になりにくく、長持ちする“削り方”について

かぶせ物が虫歯になりにくく、長持ちする“削り方”について

2021/05/25

こんにちは!歯にかぶせ物をしたことはありますか?かぶせ物が入ってから虫歯にならないようにするには、毎日の歯みがきが大事ですが、実はかぶせ物自体に虫歯になりにくいもの、なりやすいものがあります

突然ですが質問です。下の画像の2つのかぶせ物のうち、虫歯になりにくいかぶせ物はどちらでしょうか?

では、正解を説明していきましょう。下の画像を見ていってください。

正解は右のかぶせ物でした。左のように、かぶせ物をした歯が再度虫歯になり、かぶせ物が取れてしまった患者さんが歯医者にいらっしゃることは、日常茶飯事でよくあります。

歯が割れていたり状態が悪ければ、最悪抜歯(歯を抜く)になります。痛いですし、健康も失い、治療のために時間とお金も失ってしまいます。

では、2つのかぶせ物に何の違いがあったのでしょうか?材料の種類ではありません。それは、歯医者の歯の削り方です。

かぶせ物の治療を順番に説明します。神経を取った歯はもろく割れやすいので、その多くはかぶせ物を行います。まず、失った歯を補強するために土台をたてます。

(※今回は省略しますが、土台をたてることはかぶせ物よりも大切です。詳しく知りたい方は先にこちらのブログからご覧ください↓)

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次にかぶせ物が入る形に歯を削っていきます。その時に、汚れがつきやすい歯ぐきの位置(高さ)よりも浅く削るか、深く削るかの違いが出ます

削った位置でかぶせ物が歯科技工士により作られます。浅く削って作られたかぶせ物は歯を覆っていない所があります。そこは汚れがつきやすいので、虫歯の再発の可能性が高いです。よって、右のかぶせ物のように歯ぐきの位置よりも深く削った方が、虫歯になりにくくなります。

しかし、普通に歯ぐきよりも深く削ってしまうと、歯ぐきを傷つけてしまいます。患者さんはチクチク痛いですし、歯ぐきから出血してしまいます。

出血している状態で歯型(はがた)を取り、石膏(せっこう)模型にすると、歯と歯ぐきの境目が血でぼやけてしまいます。どこまでが歯で、どこからが歯ぐきかがわかりません。かぶせ物を作る歯科技工士にしっかりと情報が伝わらないので、精度の高いかぶせ物ができません。段差やすき間ができてしまい、虫歯の再発の原因となってしまいます。

そうならないための方法があります。それは、歯と歯ぐきの間に糸を入れることです。その糸が歯ぐきをどかしてくれることで、歯を削る時に傷つかなくなります。これで、歯ぐきから出血させずに、深い位置で削ることが可能になります。

下に例をのせます。

以上になります。かぶせ物が虫歯になりにくく長持ちするかは、セラミックか銀歯か、など材料の違いはあまり関係ありません。歯の削り方の違いが大きく関係すると私は思います。

もちろん長持ちに一番大事なことは、患者さんの毎日の歯みがきです。よって、歯医者の治療と患者さんの毎日の歯みがきの二人三脚が、かぶせ物を長持ちさせることになります。

【合わせて読みたい】長持ちするかぶせ物、長持ちしないかぶせ物について

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